2006 年5月19日
日本鉛筆工業協同組合
第59回 通常総会開催
   本組合の第59回通常総会は、去る5月19日湯河原町「山翠楼」において開催され、組合員各位のご協力により無事終了いたしました。内容については以下の通りです。
★理事長挨拶:数原英一郎理事長
   「世の中が少し明るくなってきたが、ひとつの課題を解決すると、新たな課題が出てくる。次から次へと出てくる課題を解決し続けることで進化していく。筆記具業界の大きなテーマは中国であるが、どの点を問題にするかは日に日に変化している。安値問題からはじまり、知的財産問題と次々に変わってきている。
   ここへきて、中国メーカーの世界に対する安値攻勢がうまくいかなくなってきた。
   それは、約束した納期を守らない、サンプルと品質が違うなどにより、安値だけでは世界で売れなくなっている。
   そのために、中国メーカーは、中国市場に力を入れなければならなくなってきた。
   安全問題をとっても、日本と中国では意識がかなり違う。食品でいえば、中国産の野菜は恐くて食べられないというのが日本国民の感情であろう」と、中国メーカーの国内市場への転換について言及。
   続けて、「原油の高騰により、すべての素材があがっている。これが消費財まで値上がりするようならば、インフレになる。しかし、消費財まであがらないと、元に戻るだろう。これをバブルという。
   現状をみると、石油が足りないわけではなく、精製能力がないだけである。この原油の高騰をインフレとみる、バブルとみるかを見極めなければいけない。
   私は、バブルだと思っている。日本の鉛筆業界は百年以上も生き残っている。それは、いろいろな難局を乗り越えてきたからであり、難局はひとつのチャンスでもある。お互いに知恵を出し合って、がんばっていきたい」と、所感を交えてあいさつした。

★決議事項
第1号議案 平成17年度事業報告及び決算関係書類承認の件
第2号議案 平成18年度事業計画、収支予算及び経費の賦課金額並びに徴収方法決定の件
第3号議案 平成18年度借入金額の最高限度額決定の件
第4号議案 平成18年度一組合員に対する貸付金残高及び債務保証残高の最高限度額決定の件
第5号議案 理事及び監事任期満了改選の件
※上記議案に関しては、すべて原案通り可決承認されました。

   議事議了後、昨年10月から鉛筆組合の事務局に入った春田恭秀氏が事務局長としてあいさつの後、春の褒章伝達式で藍綬褒章を受章した数原理事長に記念品と花束を贈呈した。
   数原理事長は「17日に褒章の伝達を受け、皇居で陛下に拝謁、おことばを賜った。
   これも皆さんの指導のおかげであり、厚く御礼申しあげる。今後も鉛筆業界発展のために尽力するので、よろしくお願いする」と、謝辞があった。
以上

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